避妊・去勢
避妊去勢手術について
ABOUT SPAYING AND NEUTERING SURGERY
長期的な健康を見据えた
避妊去勢手術の選択
Choosing spay / neuter
surgery for long-term health
現在、ワンちゃん・ネコちゃんは人と同じ生活空間で過ごすことが一般的になっています。そのため、健康管理や病気の予防についても、より長期的な視点で考えることが大切になってきています。
避妊去勢手術は、望まない繁殖を防ぐための手術という側面だけでなく、性ホルモンの影響によって起こる病気や行動の変化を予防・軽減する目的で行われることがあります。
当院では、すべての動物に一律で手術を勧めるのではなく、年齢、体格、性格、生活環境、将来的な健康リスクなどを踏まえ、その子にとって避妊去勢手術が適しているかどうかを、飼い主さまと一緒に考えていくことを大切にしています。
避妊去勢手術の主なメリット
MERIT- MERIT 01
- 望まない妊娠や繁殖を防ぐことができる
- MERIT 02
-
性ホルモンが関与する病気(人でいう乳がん、前立腺がんなど)の発症リスクを下げられる、
またはゼロにできる可能性がある - MERIT 03
- 発情期にみられるストレスや行動の変化を軽減できる場合がある
これらの効果には個体差があり、すべての動物に同じ結果が得られるわけではありませんが、日常生活を安定して送るための一つの選択肢として考えられています。
→大型犬の避妊手術では、通常の手術方法での実施も可能ですが、傷も小さく、日帰りで手術可能な腹腔鏡手術ができる病院紹介をご提案することもあります。
前任の病院での経験から、大型犬では腹腔鏡での手術がリスクが低く、痛みも少なく、傷も小さい、大きなメリットがあるからです。動物のために、オーナー様のために、よりよい手術方法をご提案いたします。
避妊去勢手術で
予防が期待できる病気・行動
DISEASES AND BEHAVIORS THAT CAN BE PREVENTED
メス
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子宮蓄膿症
子宮蓄膿症は、子宮内に細菌が感染し、膿が溜まる病気です。特に中高齢の犬・猫で多くみられ、発症すると全身状態が急激に悪化することがあります。
外陰部から膿が排出される場合もありますが、排膿が見られないケースでは発見が遅れ、重篤な状態で来院されることも少なくありません。
発症後に行う子宮卵巣摘出手術は身体への負担が大きく、手術後も細菌毒素の影響により、多臓器不全などを引き起こす可能性があります。避妊手術は、子宮蓄膿症を含む子宮疾患の予防につながると考えられています。 -
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は、犬・猫ともに比較的多くみられる腫瘍です。特に犬では、初回発情前に避妊手術を行うことで、乳腺腫瘍の発生率が1%以下、2回の発情前に手術を行うことで10%以下の発生率と、大きく低下させることができると報告されています。
一方で、発情を複数回経験した後では、その予防効果は低下するとされています。また、乳腺腫瘍は犬で約50%、猫では約80%が悪性とされており、発見時にはすでに進行しているケースもあります。
こうした点から、将来的なリスクを考慮し、早期の手術が選択されることがあります。
オス
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精巣腫瘍
精巣腫瘍は、犬・猫ともに発生頻度は高くありませんが、精巣が陰嚢内に降りていない「潜在精巣」の場合、腫瘍の発生リスクが高くなることが知られています。腹腔内精巣(おなかの中に精巣がある場合)の場合、当院ではなく、傷が小さくて済む腹腔鏡手術ができる病院を紹介する場合があります。より動物に負担をかけず、短時間に、痛みの少ない手術方法も選択肢の一つとして、動物のためにご提案いたします。
多くは良性腫瘍ですが、「セルトリ細胞腫」など一部の腫瘍では、ホルモン異常による貧血や、他臓器への転移が起こることがあり、注意が必要です。
精巣の位置や発育状態について気になる点がある場合は、早めにご相談ください
行動面への影響
マーキング、過度な鳴き声、威嚇行動などは、動物にとっては自然な行動であっても、人と生活するうえでは問題となることがあります。
去勢手術によって性ホルモンの影響が減ることで、これらの行動が軽減される場合がありますが、行動は性格や環境、学習の影響も大きく、必ず改善するとは限りません。
当院では、生活環境や接し方についてのアドバイスも含め、総合的にご相談をお受けしています。
麻酔・手術に関する取り組み
ATTEMPT-
手術前検査
手術前には、全身の身体検査に加え、血液検査やレントゲン検査などを行います。これにより、麻酔や手術に伴うリスクをできる限り把握し、安全に配慮した手術計画を立てます。
年齢や体調によっては、検査項目を追加・調整することもあります。 -
麻酔管理
当院では、原則として吸入麻酔を使用しています。麻酔の深さを細かく調整でき、導入から覚醒までを比較的安定して管理できる方法です。
また、複数の鎮痛薬や必要に応じた局所麻酔を併用し、術中・術後の痛みをできる限り抑えるよう努めています。
当院で手術を行うメリット
MERIT-
超音波凝固切開装置の使用
避妊、去勢手術で超音波凝固切開装置を使います。見積もりにははすでにはいっていて、追加料金はいただきません。使用することによる、手術時間の短縮が見込めます。また、縫合糸反応性肉芽腫(血管を結ぶ糸の存在で、しこりができること)の発生がなくなることが大きなメリットとなります。ダックス、シーズー、柴の犬種では、そういった糸の反応が起こりやすいといわれています。
前任の病院で、他院で糸で手術したダックスの子が1年後に縫合糸反応性肉芽腫を発症し、大掛かりな再手術となりました。
動物にとっても、オーナー様にとっても大きな負担となってしましました。(入院2週間、入院、手術料金40万)
オーナーが言うには、手術した病院ではそんなことが起きるとは説明がなかったとのこと。基本的に経験しないと獣医師は説明できませんし、マイナスなことはお伝えしない病院がほとんどだと思います。
手術後出血が止まらなくなる子もいますので、そういったこと踏まえて当院では手術を行います。 -
事前血液検査の実施
当院では手術前に血液検査を行います。ここで糖尿病、腎臓病等があれば手術の再計画、病気の治療を優先的に行います。血液検査を実施しなければ手術は安くできます。
安いのがよろしければ他院での手術をお勧めします。ただ、検査せず、糖尿病の子を手術すれば傷がつかないこともありますし、腎臓病があれば、手術で命をおとすこともあります。
ご自身のいまの血圧が、正確にわかりますか?測定しないとわからないですよね。検査とはそういうものです。
事前のリスク回避につながるのです。しっかり確認し、手術をおこないます。検査にはお金がかかります。安全に手術するための費用です。 -
カラーではなくウェアでの管理
女の子の手術、ワンちゃんの避妊去勢手術では、カラーをつけてお返しがストレスになる子もおります。
服を着せてお返しすることで、生活の質が下がることを軽減できます。 -
猫では抜糸不要の縫合方法を実施
ノラちゃんの避妊手術では、抜糸に再度連れてくることは難しいかと思います。手術後、すぐ外に放しても大丈夫な縫合方法で対応できます。
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乳歯抜糸、臍ヘルニアも同時に実施
乳歯はだいたい6か月で全部永久歯にはえ変わります。チワワ、ポメラニアンなど、犬種によっては乳歯が抜けず、残っている場合があります。
当院では乳歯も確認し、必要あれば一緒に抜歯をご提案いたします。また、臍ヘルニアといって、おへそのところに穴があいている子も一緒にヘルニアの整復も行います。
あまりにも早いタイミングで他院で手術して乳歯が残っていたり、臍ヘルニアがのこっていることもあります。しっかり確認し、二度手間にならないよう対応いたします。
避妊去勢手術の流れ
FLOW-
診察・ご相談(Web予約)
避妊去勢手術は、事前の診察・ご相談からWeb予約制となっています。まずはWeb予約より診察のご予約をお取りください。
診察では、
・年齢や成長段階
・既往歴や持病の有無
・日常生活の様子
などを確認し、避妊去勢手術の目的やメリット、注意点についてご説明します。
「手術を受けるかどうか迷っている」
「時期について相談したい」
といった段階での受診も可能です。 -
術前検査(手術当日)
手術を行う前に、全身の身体検査を実施します。
オスの場合は精巣の状態、メスの場合は外陰部や乳腺の状態なども確認します。
あわせて血液検査を行い、麻酔や手術に対するリスクを評価します。
当日検査結果に問題がなければ、手術を実施します。 -
手術当日
手術当日は、原則として12時間前からの絶食をお願いしています。ご予約のお時間にご来院いただき、体調を再確認したうえで手術を行います。
検査結果をもとに全身麻酔を実施し、手術中は生体モニターを使用して心拍数や血中酸素濃度などを常に確認しながら進めます。 -
術後管理・ご帰宅
手術後は、麻酔からの覚醒状態や全身状態を十分に確認します。状態が安定していれば、原則として当日中のご帰宅が可能です。
経過観察が必要と判断した場合には、一泊お預かりとなることがあります。 -
術後説明
手術後には、摘出した臓器の状態や手術中の様子についてご説明します。
あわせて、ご自宅での過ごし方や注意点、投薬の有無についてもご案内します。 -
術後診察(抜糸)
術後約10日~14日を目安に、傷口や全身状態のチェックをし、抜糸を行います。術後太りやすくなりますので、フードサンプルをお渡しいたします。通常のごはんを減らして体重維持でも構いませんが、食べても太りにくいご飯のほうが量は多くあげられますので、お腹がすいて誤食などするリスクは減らせます。手術後、もしくは手術前より対応いただくのがベターです。
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